生い立ち⑩・・・
主とお別れをした私。
いろいろと相談していた方と、主従関係を結びました。
この関係は3年間続きました。
今までのSMとは少し違いました。
体だけではなく心まで満たされていくのを感じました。
初めてマゾである事を嬉しいと思うことが出来ました。
大好きで、初めて恋をしたと思いました。
ちょっとした、行き違い。
私の我が儘。
私の身勝手さ。
私の覚悟のなさ。
私の未熟さ。
お別れした原因はきっと私です。
私が従として出来ていなかったからです。
家庭を壊しかけ、のめり込み…
いろんな後悔がたくさん残りました。
だから、もう絶対に戻らないと決めたのに…
1年ちょっとが経って、私は再びSMの世界に戻ってきました。
結局、この世界がないと生きられないのかもしれません。
主様に出逢いました。
続く・・・
生い立ち➈・・・
結婚をした私ですが、旦那さんは仕事が忙しくあまり構ってもらえません。
当時はまだ仕事をしていなかった私は、1日の殆どをひとりで過ごしていました。
性生活も、付き合っている頃から淡白だったそれは変わることなく、同じベッドで寝ていても抱かれることのない毎日。抱かれてもほんの数十分で終わってしまう行為。自分自身に演技をしたこともありました。
私は心も体も、なんとなく満たされない日々を過ごしていました。
そんなときに思い出すのはSMのこと。
それも満たされないと思いつつ、今度こそは、理想のお相手に出逢えるのではないかと思い、いけないことと分かりながら、また足を踏み入れたのです。
お相手は18歳年上の方。SMの経験も長く、いろいろと教えて頂けるのではないかと密かな期待を持ちつつ関係が始まりました。
縛りとスパンキングが好きだった彼は、毎回私をいろいろな方法で縛り、お尻を叩きました。
そこには完全な支配はなく、私の中には罪悪感だけが膨らんでいきました。
何かが違うと思い始めた頃、出逢ったのが次の主となる方でした。
悩んでいることをその時の主に伝えました。
返ってきた答えは
「そんな風に育てた覚えはない」
お別れを決意しました。
続く・・・
生い立ち➇・・・
SMから離れた私は、普通の恋愛をしました。
躾も調教も支配もない世界。
次第に私は、物足りなさを感じてきました。
束縛や支配が欲しくなり、SMの世界に戻りました。
戻ったからといって、私が求める世界があるわけではなく…
私が求めるものは、完全な支配、束縛。
だけど、現実は体を求められることばかりで、心を求めたり見せたりすると、関係は終わりました。
そんなとき私は決まって、
自分に対する嫌悪感、罪悪感、虚しさに襲われ、
Mである自分が大嫌いになり、この世からいなくなってしまいたいと思うのです。
求めては離れての繰り返しです。
疲れました。
優しさだけが欲しくなりました。
だから、今の旦那さんと結婚をしました。
続く・・・
生い立ち⑦・・・
最初の主とは、半年くらいでお別れをしました。
あの頃の私は、何かに追われるようにSMをもとめていました。
だけど、心を見ることは出来ず、プレイにばかり目がいって・・・男の人を求めていました。
何が欲しかったのかもわからなくなっていました。
2人目の主は、少し年上の方でした。
多分、楽しい記憶もあったと思いますが、嫌な記憶の方が残っています。
主様は本当に思い出したくないことは、思い出さなくてもいいと言われましたが、嫌な思いも、嫌な私も、全てお見せしようと決め、お話致します。
彼は、主としての経験があまりなかったのかも知れません。
ベルトを鞭代わりにした鞭打ちとか、家の近くでの露出とか、 ロープでの縛りとか…
友達が心配するような痣をたくさん作られましたが、その時はそれだけが、彼のものである証だと思っていました。
彼を満足させることも出来なくて、
気に入らないことがあると、死んじゃうかもしれないって思う程、頭も体も蹴られて、
彼の顔色ばかり伺って、
彼が喜ぶ言葉を気持ちもないのに口にしました。
彼から連絡があると怖くて仕方がなかったです。
お断りすることなんて出来なくて、怖がりながら会っていました。
少しのことで怒られて、駄目だっていつも言われていました。
彼の為に、何もできなかった。本当に駄目だったんです。
これがSMだと思っていたのかは思い出せませんが、
友達の彼氏に露出をしていることを知られて、Mだって知られて、犯されて…
誰にも言えませんでした。もちろん彼にもです。
この頃、私は、自傷行為をしていました。
リスカをするほどの勇気はなかったから、自分の爪で、体中を血が滲む程、引っ掻いていました。
誰かに気づいて欲しかっただけでした。
私の考えていたものは、理想でしかなく、そんなものはないのかもしれないと思いました。
SMの世界から、離れました。
続く・・・
生い立ち⑥・・・
19歳の時、この世界に出会いました。
出会ったというよりも、自分から求めました。
SMサイトでお相手を探しました。
最初のお相手は既婚者の方でした。
あまり思い出せないけれど、
その時から、多分、私の求めていたものは変わっていなくて、愛されたいと、変わらない愛が欲しいと願っていました。
その為なら、何でもしようと思っていました。
SMの世界なら、それがあると思っていました。
ただ、SMのことも調教のことも全く知らず、相手を見極めることも、マゾとして従う礼儀も、何も知りませんでした。
ただの行為としてのSMだったと思います。
自分が変わってしまうというか、自分がなくなってしまうようで、怖かったのを覚えています。
マゾとしての幸せは、まだ感じることは出来ませんでした。
続く・・・